名目金利と実質金利
よく銀行で、「利子は年0.02%」というような広告を見かけます。
しかし、年1%の銀行に100万円を預けたとしても、1年後の利子は1万円というようなことは少ないのです。
(というより、ほぼありません)
では、実際に利子として振り込まれる金額はどのように決まるのか順を追って解説いたします。
利子の振込時期
意外と知らない方もいらっしゃるのですが、利子が振り込まれる時期というのは銀行によって様々です。
銀行によって、「月に1回」、「半年に1回」、「年に1回」などがあります。
利子の計算
ここからはいよいよ銀行に振り込まれる利子の金額を計算していきましょう。
まず、名目の利子を計算します。
この利子は
名目の利子=(計算時点の預入金額)×(年間利率)×(A)÷12
※(A)=利子が付与される期間(サイクル)によって変動します。
1年に1回なら12、半年に1回なら6、・・・毎月なら1となります。
ここで計算される利子を(B)とします。ここから、よく耳にする「税金」が引かれます。
引かれる税金としては
国税
地方税
復興税
の3種類です。
国税=(B)×15%
地方税=(B)×5%
復興税=(B)×15.315%
として計算されます。それぞれ1円未満は切り捨てられるとして考えてください。
そして、
(B)-国税-地方税ー復興税
の金額が利子として振り込まれます。
なので、国税・地方税・復興税のすべてが0円となるような少額利子の場合は
「名目金利」=「実質金利」
となりますが、金額が大きくなれば税金がかかるため、
ほとんどの場合は税金が引かれることとなります。
以上の例を示したのが、下図のとおりです。
(例)年利子10%、利子付与時期 年1回の場合
確定申告との関係
銀行に預けたことにより、「利子収入」が発生します。
しかし、「給与」「年金」などと違って「年末調整」や「確定申告」ということは必要ありません。
利子が振り込まれる前に税金を銀行が徴収し、銀行が代わりに納付するという手続きを実施しています。